Author Archives: hidakasemi

2015年度 第9回サービス科学研究会(2016.2.20)

講演
講師:明治大学 大学院 グローバル・ビジネス研究科 戸谷圭子 教授
テーマ:価値共創の実現〜ビッグデータによる波及効果測定
2012年採択のJSTのプロジェクトの1つで、研究テーマは「顧客と従業員、従業員と企業、顧客と企業の間で、どのような価値が生み出され、それらをどのような尺度で評価すればいいのか」という共創価値の評価尺度の作成に取り組んでいる。現在はアウトレンジ期間で外部への発表が主である。
研究の背景は、サービス評価尺度の作成は対象や時期をいろいろ変えて検証を行わなければならないため、重要であるにもかかわらず誰もやっていない。評価尺度を作成するのにSERVQUALは10年、ブランド・パーソナリティは15年以上かかっている。目的は価値共創における共通の評価指標を作成し、研究基盤を開発することである。

2015年度 第24回ゼミ(2016.2.6)

研究状況報告(発表者:AY)
ソフトウェア産業の各セグメントにおける開発手法に関する比較研究」
9月、10月、12月の発表では、それぞれ違う観点から深掘りした話を発表したが、今回はそういう議論を一旦統合するために、まずリサーチの全体像を提示した。その上で、これまでの議論がそのどの部分に配置されるのか、そして全体として筋の通った主張をするためにはどういう課題があるかについて列挙して、先生と学生の皆様のご意見を伺った。
多くいただいた意見は、やはりWeb系企業の定義が曖昧なことが議論を難しくしていることであった。先生からは、データを取ることよりも、まずは関係者に非定型のインタビューを行って、業界の実態にあらためて目を向けることが重要という示唆をいただいた。
研究状況報告(発表者:KG)
『IT関連無形資産が企業にもたらす価値についての考察』と題して、企業の無形資産が提供する価値についての棚卸を試みるため、主に参考書籍や過去の参考論文の調査結果を中心に発表を行った。
前回の発表では、私が仕事で取り組んでいる内容との違いが不明確とのご指摘があったため、今回は無形資産という概念そのものを研究対象とするよう試みたが、逆に対象範囲が広すぎるとのご指摘を受け、再考することとなった。研究の難しさを感じると共に、ゼミメンバーの意見からは参考となる洞察を得ることが出来た。

2015年度 第8回サービス科学研究会(2016.1.23)

講演
講師:一橋大学 大学院 国際企業戦略研究科 藤川佳則 准教授
テーマ:サービス・グローバリゼーション 価値共創の知識移転
最先端のサービス・マーケティングを「Trends」「Perspectives」「Insights」の三つのカテゴリから解説して下さった。また、研究事例として、日本公文教育研究会がKUMON学習システムを世界に発信している現状と研究事例を紹介して下さった。
■Trends:いま世界規模で起きている現象
■Perspectives:サービス・グローバリゼーションを捉える
■Insights:公文教育研究会との共同研究から

2015年度 第23回ゼミ(2016.1.30)

研究状況報告(発表者:TE)
下請中小企業の連携」の研究における、社会的背景と研究意義を発表した。グローバル化によって大企業と下請企業の取引関係は弱化しており、一部 の下請企業は、新規顧客開拓のため下請企業同士で連携している。
具体的な研究内容が漠然としており、調査方法も未定であるため、先生より本当に研究を進められるのかという指摘を頂いた。このような企業連携は政 府機関による調査が進んでいることも考慮して、自分の研究として成り立つのか、見直しを行う。
研究状況報告(発表者:M)
顧客の嗜好に合わせるパーソナライズサービスを提供するサブスクリプションコマース(以下SC)の事例が少ないことから、顧客は自分に合った商品を選びたくてSCを継続的に利用するのでは無く、商品との新たな出会いを求めるバラエティー・シーキングを志向していると考えられる。バラエティ・シーカーに求められる「キュレーション」サービスについて検討を行った。

2015年度 第22回ゼミ(2016.1.16)

研究状況報告(発表者:IK)
仮の研究テーマを「ID基盤統合によるガバナンス向上の有効性評価」とし、関連する文献、今後深めるべき分野について発表。
テーマに関する問題意識の明確化、更なる網羅的な調査や研究内容の具体化の必要性等、日高教授及び研究室メンバーから様々な質問、アドバイスをいただいた。
研究状況報告(発表者:M)
サブスクリプションコマースにおいて定期販売することで可能となるサービスをデザインするために、提供する商品と情報に着目したアプローチを提案する。
顧客の代わりに商品を選択する「キュレーション」サービスに合った商品起点と、レシピや学習プログラムといった商品を使用する際の情報を起点として複数の商品を「バンドル」するサービスについて、それぞれに必要とされる要件を検討した。

2015年度 第21回ゼミ(2016.1.9)

研究状況報告(発表者:TA)
 ”ダイレクトリクルーティングが転職者の意思決定に与える影響度の検討”と題して、転職者の転職に対する意思決定にフォーカスをし、発表を行った。
転職者は様々な転職動機をもっており、それぞれを総合的、複合的に考慮した結果、転職先を決定する。この意思決定において、ダイレクトリクルーティングにより企業が直接求職者とやりとりをすることで、ダイレクトリクルーティングが転職者の意思決定に大きな影響を及ぼしているのではないかという仮説を立て、意思決定分析を行う方針を検討する。
これを証明することにより、求人企業が採用手法の見直し、採用力を伸ばすことを目的としている。
発表に対して下記のようなコメントをいただいた。

・採用が成功するとはどういう状態のことか?

・求職者の転職後の満足度を考慮しなくてよいのか?

・ダイレクトリクルーティングの定義を明確にしたほうがよい

これらの事項についても念頭におき、研究方針の確立を目指す。

研究状況報告(発表者:Y)

今後の研究内容について、テーマの仮決めと、それについての先行研究、深める分野について発表。テーマはクレジットカードの利用シーンと消費者行動についての関連性を仮テーマとした。ゼミでの指摘事項としては、既存研究で実施されている可能性もたかいため、新規性を持たせることという指摘をいただいた。

2015年度 第20回ゼミ(2015.12.26)

研究状況報告(発表者:M)
サブスクリプションコマース(以下SC)について、何を明らかにすることがSCに新規参入しようとする事業者にとって意義があるのかを検討し、特に従来のECと差別化するために必要な観点を整理した。

2015年度 第7回サービス科学研究会(2015.12.19)

講演
講師: 東京大学 人工物工学研究センター 原辰徳 准教授
テーマ: 観光とサービス学
Rosetta(ロゼッタ)はRISTEX(社会技術研究開発センター)の平成22年度採択プロジェクトで、3年間のプロジェクトは終了しており、現在は社会実装の段階である。プロジェクトは合同で行われ、東大人工物研究科が統合モデルを、首都大学が顧客経験を、東大システム創成研究科が設計生産をそれぞれ担当し、旅行会社の協力を得て行われた。
 

2015年度 第19回ゼミ(2015.12.12)

研究状況報告(発表者:GK)
前回までの小売業界にフォーカスした内容を変更し、新たな研究テーマとして「IT分野における無形資産が企業にもたらす価値に関する考察」と題して無形資産に関わる先行事例や今後進めたい方向性などについて発表を行った。
自分が現在の仕事の中で、ITに関わる知見(無形資産)を日々提案・提供しており、改めてその価値を浮き彫りにすることで、最終的には日系企業にさらに競争力を持って貰いたいというのがモチベーションであった。当日、丁度年末のタイミングで多くのOBの方々にもご参加いただき、これまでのご経験を踏まえ、様々な視点からアドバイスを頂戴することができたのは、大変幸運であったと思う。改めて自分の研究に対する詰めの甘さを痛感するとともに、今後の進め方について、多くのヒント得ることが出来た。

2015年度 第18回ゼミ(2015.12.5)

研究状況報告(発表者:AY)
ソフトウェア産業の各セグメントにおける開発手法に関する比較研究」
前回の発表までは、ソフトウェア産業(前回までは情報通信産業と呼んでいた)の内部に技術経営的に異なる内容を持つセグメントがa prioriに存在するものとして議論していたが、実際には明確な根拠があるわけではない。それを明らかにするための方法を2つ考えた。1つは、統計情報を横断的に評価してそこからセグメントが浮かび上らせる方法で、もうひとつは各企業のソフトウェア開発プロセスを所定の基準に照らし合わせて評価し、評価結果を類型化する方法である。今回は後者について考えるため、どのような企業にも必ず当てはまる公理的なモデルを作成し、それを元にいくつかの事例を検討した。
多くの指摘をいただき、とりわけ先生からは「『ソフトウェア開発の良い状態とは何か』をはっきりさせるとより議論が進みやすい」「今の議論はソフトウェアが開発者の意図のすべてを記述し尽くせることを前提としているが、それは今後成り立たなくなるのではないか」という指摘をいただいた。
研究状況報告(発表者:TE)
前回発表後に研究テーマの変更を行っており、今回、新しい研究テーマとして「中小製造企業のネットワーク化」について初期段階の情報収集の成果を 発表した。
研究テーマに関する問題意識やモチベーションが醸成されておらず、問題意識やモチベーションの掘り下げを第一にやるべきとの指摘を頂き、研究の在 り方について自らの認識の浅さを痛感した。