Author Archives: hidakasemi

2017年度 第4回サービス科学研究会(2018.3.7)

講演:「ケミカル×デジタル-CDOの役割」
講演者:株式会社三菱ケミカルホールディングス 岩野和生
概要:Digital Transformationの波がさまざまな産業に及んできている。とくに製造業でも、組立型製造業に最初に第4次産業革命の動きが起きた。そしていよいよ化学業界のようなプロセス産業での破壊的変化が起きるのではないかといわれている。当講演では、化学業界の置かれている状況、そしてデジタルトランスフォーメーションに向けた考えを整理したい。そして弊社での取り組みを一つの事例として紹介したい。

2017年度 第36回ゼミ(2018.2.17)

研究状況報告(発表者:友野さん)

研究テーマを絞り込みのため自社のビジネスや関心領域を平面図上に整理を行った。UMLを起点としてソフトウェア/システム工学などシステム思考の一部と捉え、モデリングランゲージの位置づけを表現したものである。
前回課題となっていた事実・データを収集した上でテーマ検討を行うため、社内のツール利用統計にアクセスするための環境構築を行い、データ分析作業に着手している状況であることを報告した。
日高先生および各メンバーからそのデータから何が分かるのか、私自身の知りたいことが本当に分かるのか?などの指摘を受けた。
十分な分析ができていない状態ではあるが、データに縛られるリスクもあり、ただ闇雲に分析するのではなく、目的や意味をよく考えながら分析する必要性を再認識した。
それから、プロジェクトレポートのテーマ設定やリサーチフレームワークのあり方として、必ずしもRQや仮説検証を行う形である必要はなく、世の中の事実やデータを網羅的に調査し、独自にまとめる形でも十分にレポートとして価値があるということも日高先生よりコメントいただいた。
指摘事項に留意した上でデータ分析を進めていきたい。

研究状況報告(発表者:道越さん)
問題意識を掘り下げる過程で、一定の調査が必要になるが、観点として選定しようと考えている組織の調査を行う手法を知らないことを自覚した。
しかし、調査法を調べるとっかかりがないため、引用数が多い論文の研究手法や分析方法から何か示唆が得られないかということで読み上げてきた。
まだ読み込みが足りず、抽象的なイメージにとどまっている状況を自覚した。
次回の集中ゼミまでに
  • どのように論文を調べるか?その際、観点はどのようなものがあるか
  • 発見された論文2〜30本をとにかく読んでみる
ことを課題として、問題意識の深掘りにおける準備を取り進めることで、フォーカスを絞っていくことに注力する
研究状況報告(発表者:仲里さん)
企業が利用者側 or 提供者側に参加しているシェアリングエコノミー型サービスに着目し、提供者側・利用者側の行動特性についてのテーマについて議論をした。
建機のシェアについて調査する方向性を議論したが、企業が参加しているプラットフォームに着目する必然性について指摘を受け、方向性を見直すこととした。
建機に着目するのであれば、既存レンタル市場との比較や、建機リースの契約状況についての調査することのアドバイスをいただいた。

2017年度 第35回ゼミ(2018.2.10)

研究状況報告(発表者:天羽さん)

プロジェクトレポート進捗状況、アンケートサイトを利用した実施アンケート案を報告した。研究室メンバーの方々より様々なご指摘をいただくとともに、先生より興味深い仮説を構築するようご助言頂いた。

研究状況報告(発表者:佐藤さん)

研究テーマ、及び、その研究の推進方法について議論した。推進方法の実現性の議論を実施。対象業界の課題を明確にするよう指摘をいただいた。
継続してテーマの具体化、及び課題の明確化を行っていく。

研究状況報告(発表者:江尻さん)

中小企業のIoT化の調査について進捗を報告。
前回発表との差分2点、①研究対象を中小企業の中でも金属加工業に絞る、
②研究のフォーカスをIoT化拡大に絞るために、IoT化による生産性向上の実現を
研究範囲外にすることを主に説明。
IoTによってどの環境パラメータを計測しているのか、また、IoTが企業のどの機能に影響を与えているのか、という点をよく調べる必要があるとの指摘を頂いた。

2017年度 第34回ゼミ(2018.2.3)

研究状況報告(発表者:油布さん)

研究テーマを仮決めする。
研究方針は、IT技術の新興国へ海外展開の成功要因の調査の為、状況が類似していると思われる日本の中小企業に於ける事例を調査する。
今後は中小企業に於けるIT活用状況を調査する為、IT技術の領域を絞る。

研究状況報告(発表者:上田さん)

「サービス品質のHygiene Factorと顧客志向に関する考察」
これまでの研究内容の全体レビューと概念の整理を行った。工学システムの安全目標とサービス学のZone of Toleranceを類似した概念ととらえた。Johnston ら (2008) はZone of Tolerance をIdeal, Ideal  feasible, Desirable, Deserved, Minimum tolerable,Intolerableの6段階で表現しているが、当たり前サービス品質にはIdeal, Ideal feasible, Desirableにあたるものはないため、安全目標における基準AはMinimum tolerance、基準BはDeserved、そしてその間が当たり前サービスにおけるZone of Toleranceにあたり、安全目標のALARP領域に相当する考え方を提唱する。
Zone of Toleranceにおいては、事業者が顧客との関係に応じて、コストとのバランスによってサービス品質目標を設定する領域であり、今後、この領域の実証的な研究に移っていくこととする。

研究状況報告(発表者:角田さん)
日本版顧客満足度指数のデータから携帯電話分野での傾向を調査した結果を発表した。問題意識のある点の明確化の必要性、知覚品質への着目の理由の明確化といったご指摘をいただいた。
いただいた指摘を元に引き続き研究計画を再度考察する。

2017年度 第33回ゼミ(2018.1.31)

研究状況報告(発表者:道越さん)

研究テーマを仮決めするに当たって、自分自身の問題意識を整理することを目的にゼミを実施した。
自身または関係者からの経験則から、プロジェクトにおいて意思決定時の組織間調整に手間取ることが多いことを起点として、様々な組織が関連して成立するビジネスプロセスが、いつの間にか個別最適になってしまい、それは現在のデジタライゼーションで十分に恩恵を得られないことにつながる可能性を問題意識と感じていた。
まだ問題意識として、文章で説明できるようになっていない。
まずは、事象と事実を整理する必要があり、観察事実をデータに基づき説明できるように資料を集め集計し、そこから問題・課題または仮設設定できるように準備を進めて次回報告する

研究状況報告(発表者:友野さん)

システム開発におけるモデリング(UML)、アジャイル開発など研究テーマにしたいと考えており、現時点で考えられる複数のテーマ候補についてそれぞれの目的・意義を整理するためその状況の報告と関連する文献の紹介を行った。
モデリングのより効果的な使い方、アジャイル開発が上手くいかない理由という表現に対して、その概念や事実認識が不正確なままで議論しようとしている点について指摘をいただいた。
例えば、
より効果的な使い方と言った時の効果はどうはかるのか?
アジャイル開発は本当に上手くいっていないのか?
上記は感覚的には正しいと言えそうだが、現実はそうなのか?
これについて、まず世の中の事実・データを収集した上でその事実に基づきテーマを議論すべきである。ということだ。
その点で自分は事実確認のため作業時間が足りていないことを痛感した。テーマに関連する事実・データの収集が当面の課題となる。(具体的には自社のツール利用状況データの分析)関連する文献としてソフトウェア工学と知識工学の歴史を比較した以下のレビュー論文を取り上げた(詳細は割愛)
Milestones in Software Engineering and Knowledge Engineering History:
A Comparative Review / Isabel M. del Águila,José Palma, et al(2013)

2017年度 第32回ゼミ(2018.1.24)

研究状況報告(発表者:斉さん)

先生とSkypeで発表練習を行った。しかし、発表資料の作成が遅れたため、途中までしか実施できなかった。先生からは考察することを研究の目的にしてはいけないことを指摘していただいた。
また、ゼミ生の皆様からは、マネージャ職が研究対象外ならば不要ではないか、情報粘着性理論と前後との繋がりが弱いのではないかなどのご指摘を頂いた。

研究状況報告(発表者:木下さん)

日本のサービス産業における中小企業の人材育成方法に関する一考察」と題したプロジェクトレポートの最終発表に向け、日高先生およびゼミ員の皆さんからご意見をいただいた。日高先生から、論文の目的の記載方法など基本的な部分に関するご指摘もいただいたが、全体的な流れに関しては、概ね同意を得られた。但し、初めて発表内容を聞くゼミ員の方から、より分かり易く伝わる為にインタビュー概要のサマリがあるとなお良いなどの客観的なご意見があり、大変参考になった。

2017年度 第31回ゼミ(2018.1.23)

研究状況報告(発表者:佐藤さん)

研究テーマ、及び、その研究テーマの意義について議論した。
テーマに満足度向上や効率化等複雑になっていてやり切れるボリュームか、意義を社会的、学術的、個人的に分類して、個人的意義の検討も必要、満足度の観点では、コストと提供価値は一般に相反するので、このバランスの視点が必要、無駄の定義を明確化すべき等、様々なご意見を頂戴した。
継続してテーマの具体化、及び目的の明確化を行っていく。

研究状況報告(発表者:天羽さん)

電力契約変更に関する調査のアンケート設計に関して報告し、研究室メンバー方々よりアンケートの構成、記載内容などフィードバックを頂いた。今後、設計の修正に反映する。

2017年度 第30回ゼミ(2018.1.20)

研究状況報告(発表者:秋山さん)

プロジェクトレポート発表に向けて、先生およびゼミのメンバーに最終チェックをしていただいた。
◇プレゼン資料の構成について、いくつかのご指摘

  • 先行研究で言われていること、なぜ地震保険を取り上げたかの背景説明、日本における地震保険の制度上のメリット、アンケートをどのように取ったかというデータの事実、等はきちんとプレゼンに盛り込んだほうがよい。
  • 研究の進め方や、アンケート結果の分析に関するページの作り方について。
  • 検定の説明の仕方について(あくまで偏りを見るものである)
  • アンケートで確認した根幹テーマの結果の見せ方について(グラフを工夫)

◇論文の中での主張に対するご意見
それぞれの特徴を知っていることが加入率向上につながるとは言い切れないのではないか。他にも加入の有無を決める要素は多くあると考えられるので、定性的な補強説明が必要ではないか。

研究状況報告(発表者:仲條さん)

Coming soon!!

2017年度 第29回ゼミ(2018.1.13)

研究状況報告(発表者:仲里さん)

逗子市議会の会議録をテキスト分析した内容を報告したが、分析したい内容と結果の不一致を指摘いただいた。
議論の質を分析したいのであれば、「質」の定義が先にあるべきであり、それをどのように測るかの設計が必要になるが、今回の内容ではその議論が全くされていなかった。
分析の対象・目的を明確にし、その方法を設計しなおすことが次回への課題となる。

研究状況報告(発表者:斉さん)

年末年始の期間で行ったデータ分析からいくつかの発見を紹介した。
例えば、全体とカテゴリ別で採択率を考察した結果、技術の専門家が他の職種より高いことや、年度によって、投稿数が大きく変動することなどの現象が観察された。こういった発見に基づいて以下2つの仮説を提示し、今後の方針を報告した。

  • ①カテゴリによって各職種のパフォーマンスが異なる
  • ②企業がアイデアに対するリリース優先度付けは製品ロードマップによる影響が大きい。

先生からは、残りの時間も少ないので、作業が発散しないように、しっかり仮説を決めてから行動してほしいとのご指摘を頂いた。

2017年度 第28回ゼミ(2018.1.6)

研究状況報告(発表者:上田さん)

「サービス品質のHygiene Factorと顧客志向に関する考察」
前回(11/28)の発表時にご指摘いただいたサービスの顧客による動的側面を考慮して、当たり前サービスのサービスとコストの基準(ALARP領域, As Low As Reasonably Practical)を顧客層に応じて変化させるコンセプトを紹介した。
また、インフラ産業の例として挙げている通信企業における顧客志向の変化、コア事業でのコスト削減の現状を整理し、当たり前品質が重要視されるインフラ産業においても競争環境が強まることで、それまで当たり前のごとく費用を投じていたコア事業のコスト削減が必要になることを示した。
いただいたご意見
エネルギーインフラと交通インフラ(特に航空)の当たり前サービス品質は異なるのではないか
エネルギーは継続的(Continuous Services)、交通は個別的(Discrete Services)なサービス提供が主であり、顧客がサービスを当たり前と知覚する程度に違いがある銀行や保険、病院などもインフラと言える
これまでは企業側が当たり前品質を定義してきたが、顧客志向が高まることによって変化があったのかインフラ産業の定義を明確にしたうえで、自由化の変遷とサービス品質が変化する状況を整理すべきである
今後に向けて
Continuous ServiceとDiscrete Serviceによるサービス知覚の違いは有用なご意見だった。あらためてインフラ産業を定義づけし、当たり前品質知覚の違いによる分類に加え、企業内部で当たり前品質維持を担う部門を明示して、当たり前品質とコストのトレードオフの議論を進める。

研究状況報告(発表者:角田さん)
研究目的の設定に関して大まかなテーマを元に個人的関心・社会の関心・学会の関心の観点で調査した内容を発表した。
指摘として先行研究に関しては国内企業の経緯に関する分析などの観点を絞った上での調査の必要性や目的の設定の上で各観点のバランスだけでなく社会にとって意義のある点、面白い問題は何なのかを設定する必要性に関してアドバイスを頂いた。
また収集中のデータからはそのデータが目的と合致しているのか再度分析する必要性をご指摘いただいた。今後指摘頂いた内容を踏まえ、調査の上で問題とするべき点の設定及び対象データの調査を継続して行う。
研究状況報告(発表者:江尻さん)

中小企業のIoT化における生産性向上に効果的なデータ活用について、発表を行った。
今日、安価なセンサやボードコンピュータの普及により、企業が数万円~数万円程度で自社の製造現場をIoT化する事象が起きており、このような中小企業のIoT化を表す言葉として「身の丈IoT」という言葉が生まれている。
ヒトモノカネが豊富な大企業が自社のIoT化をする場合、あらかじめ企業内の課題抽出を行い、計画的にIoT化を進めていくが、ヒトモノカネが十分でない企業の場合は、最低限の課題に焦点を絞ってIoT化を行い、その後は新たな課題を見つけ次第、その課題解決のためにシステム拡張を行っていくのではないかと推測している。
中小企業が初期のIoT化後に、新たな課題を見つけては対応していくのであるとしたら、その契機は何なのか、というのが本研究のクエスチョンである。
入手した中小企業IoT化事例の文献からは、企業がどのようなスタンスでIoT化を進めたのかは判断できず、その点について指摘を頂いた。
また、既存の、センサとICTによるデータ取得・活用と、今回のIoTは何が違うのかという点、研究対象を中小企業という大きな括りではなくて業種を絞るべきではとの指摘を頂いた。
これらは今後の課題として、検討していく。