2021年度 第9回ゼミ(2021.6.5)

【研究状況報告:春山さん】

暫定の研究タイトル『推薦システムに対するユーザの明示的なフィードバック情報の提供意欲(WTPD) に関する考察』に対して、なぜ明示的なフィードバックの取得が推薦システムの開発に必要なのかに関して、この主張を支持する理由を挙げてそれらに対するディスカッションをした。それらに対してご指導・ご指摘いただいた重点は以下の通りである:

  • アイテム・ユーザー行列のスパース性の改善につながるポイントに対しては、スパース性が高い行列では、明示的なフィードバックが増大してもスパース性の改善に綱らがない可能性があることを議論。スパース性を1つの理由として上げるためには、スパース性を定量化をした上で明示的なフィードバックの増大が予測精度にどのような影響を持つのかを調べる必要があるとご指導をいただいた。
  • 暗示的なフィードバックの特性としてネガティブな評価に対するデータを得られない、と記載していた点に関して行動データでもネガティブな評価を表している場合が存在するので、表現に注意することを留意。
  • 明示的なフィードバックは場面によって中立性が担保されないことに関しては、推薦システムの設計や開発に与える影響を考慮する必要性があることをディスカッション。

次回は上記のことを踏まえて、この点に関する論拠を固めることとする。